前回に引き続き、小説技巧に取り上げられている残り25項目を簡単にまとめてみた。
26.描写と語り
27.複数の声で語る
28.過去の感覚
29.未来を想像する
30.象徴性
31.寓話
32.エピフィニー
33.偶然
34.信用できない語り手
35.異国性
36.章分け、その他
37.電話
38.シュルレアリスム
39.アイロニー
40.動機付け
41.持続感
42.言外の意味
43.題名
44.思想
45.ノンフィクション小説
46.メタフィクション
47.怪奇
48.物語構造
49.アポリア
50.結末
26.描写と語り
虚構の言説には、つねに何が起こっているかを描写している部分と、何が起こったを語っている部分が交互に現れれる。
27.複数の声で語る
対話的であり、いくつもの違った文体、声を取り込もうとする。それらの複数の文体、声がたがいに語り合い、テクスト外のさまざまな声、文化・社会全体の種々の言説とも語り合う。
28.過去の感覚
過去を描く。
29.未来を想像する
登場人物と同じ時空に身を置く為に、時制は過去形になる
30.象徴性
換喩は原因を結果、あるいは結果を原因で代用する
機関車→産業 産業の結果としての機関車
提喩は全体を部分で、部分で全体を表す
馬→自然 自然の一部だから
隠喩や直喩 なんらかの類似性 性的な象徴など
31.寓話
象徴的な物語の一形態。暗示を超えて別の意味で全体を解読せよと指示する
『ガリバー旅行記』 『動物農場』
32.エピフィニー
見せること。抒情詩の言語的緊密さに近づく。比喩的な表現や音の綾が豊富に使用される。
33.偶然
どの程度まで偶然を押し通すかについては、時代の偶然に対する扱い方や作家の腕による
34.信用できない語り手
みずからが語るストーリーの一部を成す登場人物。『日の名残り』
35.異国性
魅力的、エキゾチックではなく外国ということ。
36.章わけ、その他
読者も作者も一息入れる余裕ができる。出版形式や、販売形式の影響も受ける。
37.電話
コミュニケーションの欺き、混乱、誤解、隔たりを容易に生み出す
38.シュルレアリスム
隠喩こそが現実となり、理性と常識の世界を抹消する。ユーモラスがなければ尊大、自己陶酔になりがち
39.アイロニー
腹の中で思っていることと反対のことを言う。解釈という行為を通してしかるべき認識がされるもの
40.動機付け
伝統的なリアリズム
41.持続感
出来事が現実に要したであろう時間と、それについて読むのに要する時間の比率を考えてみるとわかりやすい。テンポを左右する。
42.言外の意味
完全に描写をするのは不可能。欠落や沈黙を読者は自分で埋めなければならない。
43.題名
小説家にとって内容を絞り込むのであり、創作過程の重要な一部。
44.思想
哲学的疑問をぶつけ合うような小説。プラトンの対話編のようなもの。極めて古びやすい。思想が小説の活力の源になっているような場合にのみ「思想小説」と呼ばれる。
45.ノンフィクション小説
カポーティが『冷血』を呼ぶのに用いたのが始まり。ルポタージュや史料編纂者にはない興奮や迫力や情感を生み出す。
46.メタフィクション
フィクションについてのフィクション。現代作家の多くが惹かれがちな手法。想定される批評をあらかじめテクストのなかに取り込んで虚構化してしまう傾向がある。ボルヘスやカルヴィーノなど。
47.怪奇
超自然をめぐる物語は三つ。
驚異(合理的に説明しようのない超自然的現象)
幻想(自然な説明と超自然の説明のあいだで物語が決定不可能に揺れ動く)
怪奇(合理的説明が可能)
48.物語構造
高層建築を支える梁のようなもの。目には見えないが、形や個性を左右する。空間ではなく時間を通して経験される。
49.アポリア
困難、途方にくれること。文や発話を途中でやめてしまうことであり、印刷ではふつう……で表される頓挫法とともに用いられる。
50.結末
短編は結末志向。ちょっとひねる傾向。昔の小説家は感情的な結びつきすら利用する。その他皮肉、象徴など色々な形がある。
**エマージングマーケットの通貨
トルコはリラを守るために金利を上げた。エマージングマーケットの債券は今年の夏まで非常に物色されていたが、逆に今は2008年12月以来の人気の無さになっている。インドネシアとロシアの通貨も4年ぶりの安値になっている。
**韓国Hyundaiでストライキ
Hyundaiと提携先のKia Motorsの工場でストライキが行われた。この工場では同社の半分を製造している。ストライキは労働組合によるもので、賃金交渉がまとまらなかったものによる。同社は売上で世界の5大メーカとなったが、韓国工場は中国や米国に比べて生産性で劣り弱みとされていた。
**JC Penny, Best Buy, Barnes&Noble
デパートのJC Pennyは既存店ベースで去年から-11.9%と売上が下落。家電小売のBest Buyは-0.6%、本のBarnes & Nobleは-8.5%の下落をそれぞれ記録した。一方でHome Depotは住宅の活況もあり売上が増加している。消費者の限られた消費を巡って戦いが行われているようだ。
like-for-like 既存店ベースで
**日経平均は27円高の13424円
引けにかけて戻す。東電が高度濃度汚染水の流出報道で-9%。米国はFOMC議事録公開で一旦上げるが引けにかけて落ちる。下落相場の特徴か。
インド株のEPIのチャート。