2013年8月5日月曜日

オタクの息子に悩んでいます 岡田斗司夫 悩みに答える技術



岡田斗司夫が朝日新聞の「悩みのるつぼ」に寄せられる相談にどのように回答していったか、その思考過程を明らかにした本です。舞台裏ではどのような試行錯誤があったのか読むことができて面白いです。


**思考の変遷を読む

見ず知らずの人から相談される時、どうのようにしたら汎用性の広い効果的な方法が得られるのか。本書の楽しみは著者のアイデア、実験、そこから得たの思考の変遷を逐一たどることにあると思います。

変遷を端的にまとめると時系列に沿って

1.徹底的に相手に役にたつもの

2.もうわかってくれなくてもいい。僕が答えるのは相談者の問題ではなくて、日本人全体の問題だ

3.いかに相手を励まして送り出せるか

4.人から悩みを打ち明けられたら、同時に「当時の自分の悩み」にも回答するつもりで考える。

という感じで変わっていきます。

自分の思考(世界の捉え方)というのは一旦変化してしまうとそれ以前の状態をなかなか思い出せなくるのですが、そこをきちんとトレースしている点が素晴しいと思います。きちん日頃から自分がどういう状態なのか記録されているのでしょう。


**具体的なスタンス

いわゆる思考の入り口に意識しているだろうと思われるのは下記の点です。

問題は「解決するのか」「しないのか」、する場合はどの時間枠なのか、を意識し以下の三つのように分類していく。

a.今すぐ「私が」手を打たなければならない問題

b.年内に「私か誰かが」手を打たなければならない問題

c.「人類」がいずれ解決しなければならない問題

あるいは

i.今すぐ回答すべき問題

ii.別にあとでもいい問題

iii.もう終わってしまったんだから後悔するなり反省するなりして自分の中で決着させる問題

・相手の味方になる

・マイナスを減らすという考え方。根本的ではなく10%から20%悩みが軽くなれば上等と考える。

・矛盾している点についてなぜかと考える

・人間誰しもが持っているような普遍的な問題にまで伸ばして考える

・決心や決意ではどうにもららない。計画的に行動する環境そのものを大きく変える

・上から目線だと届かないので文面に愛を入れる。回答を書くことで自分を義務感から解放し、その代わりに次に相談者のことを心配する。


マイナスを減らすという考え方はなるほどなぁと思いました。人間の性なのか解りませんが、ついつい問題を根本から解決しようという考えが働いてしまいます。でも問題が解決できない場合に根本的にやっていくと解を得られない可能性があるんですよね。

気分的には根本治療しないのは後ろ髪引かれるところですが、考えるのはいつでもできますし時間もかかるので、まずは解決できる問題をはっきりさせてぱっぱと行動しちゃうのも手だと。

一通り解決した後にそれでもじっくり考えたい場合は人類の問題(自分にも降りかかっている)に取り組むくらいの感じ丁度良いのかしれません。他の誰かが解決してくれる可能性もありますし。


**読後

岡田斗司夫は頭が良い=頭を使える人だと私は思っていますが、その彼にしても53歳にしてこういうことを発見しているんだなぁと思うとなんとなく自分もまだ大丈夫だと思いました。

彼がこの問題について深く考えたのも、新聞の悩み相談に答えるという問題が外部からもたらされたことにより考え出したのであって、最初から整理されているから持ち込まれたというわけではない。つまりある対象についてはある対象について考える動機なり環境が無ければ考えないだなぁと。


**思考ツール

最後に著者が本書を書きながら整理が進み構造化したと思われる部分を引用しておきます。ピラミッドやメーター化なんかは日常でも使えそうで面白かったです。

1.分析

なにが問題なのか。詳細や相手に騙されないで本質を読む。事象を読むと言っても良いと思います。

2.仕訳

悩みは「解決できるもの」と「解決できないもの」に分けていく。とりあえずは眼前の解決できる問題に意識を絞っていく。放っておくと悩みはたこつぼ化してしまう。

3.潜行

なぜ、なぜ、なぜを繰り返す。

4.アナロジー

自分が置かれている状況や感じている気分に一番近い「たとえ話」を探す。手っ取り早いし、客観的になれる。

5.メーター

程度を0から100で表現してみる。

6.ピラミッド

自分の相対的位置を考える。いろいろな順序で並べたとき、その分布を考えて自分の位置を知る。

7.四分類

4象限にして考えてみる。

8.三価値

1.最大多数の最大幸福。功利主義的考え方
2.自由と権利。個人の自由を最大限にする考え方
3.美徳の追求。社会の構成員が自分の損得を超えた良識で「理想社会や理想の市民はこうあるべき」を目指すべき、という考え方。

9.思考フレームの拡大

メタ化する。

10.共感と立場

この質問者の問題は誰にでもある問題だ、誰にでも身に覚えがある問題だ。だからみんなの問題として解決するという姿勢。

11.フォーカス

具体的で可能な行動の提示



**米雇用、16.2万人増

事前予想の18.5万人増を下回る。失業率は2008年来となる0.2%減の7.4%に改善。市場は9月からのtaperingを織り込みつつある。

**日本の自動車メーカーに弱い円の恩恵

トヨタの第二四半期の利益は前年同月比+94%の560億ドルとなった。しかし売上は日本でのgreen car助成金の終了の影響もあり1.6%減となっている。価格を下げることにより日産は米国での売上を20%拡大させた。

**SPDのギャンブル

ドイツの総選挙は6月22日に行われる。今のところの世論調査ではMerkel率いるキリスト民主・社会同盟(CDU)が67%とSteinbruck率いる社会民主党(SPD)35%をリードしている。SPDはこの状況に対しMerkelに対してポスターを使った大規模なネガティブキャンペーンを展開しているが、ドイツにはこの文化は無く裏目に出るかも知れない。

**日経平均は460円高の14466円

雇用統計前にポジション調整。米国は雇用統計を受け上昇。taperingを織り込みつつ最高値の更新を続ける。オリエンタルランドが最高値。