2013年7月27日土曜日

風立ちぬを観てきた 創造的人生の持ち時間は10年




風立ちぬは若い人、特に中学生から高校生くらいに観て欲しい映画だと思いました。

創造的人生の持ち時間は10年だ。君の10年を力を尽くして生きなさい。

劇中の夢の中で、イタリア人設計者のカプローニが発する言葉になりますが、思い当たる節がある人にはとても良く解る言葉だと思います。

恐らくこの映画を若い人がみてもこの言葉は実感できないと思います。本人がその中にいる時はそれが当たり前だと思うし、その状況が今後も続くと思う、あるいはなにも考えていないのがむしろ自然な事だからです。でもそれで良いのだと思います。

いってみればその時の10年というのは一種の長期に渡るフロー状態で、創造的人生の持ち時間な中を過ごしているのだ、とその渦中で自分で認識するのはとても難しい事。

でもだからこそそれが故に、創造的な仕事ができるといえるのかもしれません。作中の二郎も仕事以外はうわのそらという部分が繰り返し描写されていました。

若い人達にとって今は心に響かなくともいつか経験するその夢が醒めた時に、過去の人も同じであったと参照する先があんだと知ること。

それは人にとっては意外に大事な事で、そういう点において宮崎駿は堀越二郎にその姿を見たのではないでしょうか。

ちなみに最後に出てくる生きろという言葉はちょっと唐突でしたが、これはそういった創造的人生が終わった後にもやはり人生はあるわけで、郷愁に浸るだけではなく現実を受け入れ生きて行きなさいということなのかもしれません。

All time Highの創造性、高揚感は出せないがその都度のベストを行えるようにする。いったん上を見ているだけに相当にしんどいですが、それを実現していけるのは恐らく一番の強さだと思います。そしてこういった強さはなにも仕事に限っただけの話ではないのでしょうね。

ちなみに劇中に散見されたカブトビールですが、戦前の5大ビールメーカーだったんですね。しかも復刻されていて東京でも僅かながら飲める場所があるみたいです。こういった当時の風俗が丁寧に描かれているのもこの作品の見所だと思います。

**飛行機

作中で出てくる羽が窪んでいる戦闘機は九試単座戦闘機。それまで海外の複製であった飛行機に対して、日本人が自ら設計し生産した初の飛行機というだけでなく、性能的にも世界から一世代先行することになった画期的飛行機。

堀越二郎著の『零戦の遺産』によれば、零戦よりも九六式の先進性に誇りを持ってり、その点において本作は彼の意思を尊重していると言える。なお劇中で270ノットの戦闘機と言っていたのが零戦であり、九六式より航続距離が伸びたことにより本庄が開発した陸攻の護衛としてタッグを組むようになる。

その他にも、日本のエンジン性能、空中分解など本作に通じるエピソードが『零戦の遺産』に多く書かれているので興味を持った方は一読される事を勧めます。ニヤリとする部分が多くなること請け合いです。

こちらでもう少し書いてあります。興味のある方はご参照ください。


以下は日々のメモ。

**サマーズ、QEに否定的な考え

ここ数日、次期FRB議長の名の一人として名があがっているサマーズは、皆が思っているほどにQEは実体経済に対して効果的ではないとの見方を示している。またもし経済成長が緩やかになるならば、5.5%という失業率が通常の状態であるという考え方も維持すべきではないとしている。

**Facebookが懐疑派を一掃

Facebookの第二四半期は16億ドルを売上げ、従来予想の遥か上の数字となった。これを好感しFacebook株は前日比+27%の38ドルとなっている。原動力はタイムライン上に表示される広告で、ユーザーは右側にある広告と違い必ず目に触れる事となる。

**高齢者が債券市場を救う

一般的傾向として高齢者になれば株を売り払い、債券に移ることが知られている。全世界の65歳以上の年齢が人口に占める割合は1982年の12%から現在の16%、2042年は25%に達する。これは下支え要因となる。また株のPERは35歳~54歳の人口比率に沿って動くことも知られている。