2014/03/13

2014年3月のマークファーバー

今月は職場人間関係について。

FT紙の記者が職場の人間関係は偽家族だとしているのに対し、MFはドレクセルで20年一緒に働いた仲間はその後も連絡を取り合っているし、独立した際なども支援をしてくれてとても関係が良いとしている。

若者に会って話すと会社の人間関係についてネガティブな事を多く聞くが、自身の経験からはそうではないとしている。

アドバイスを頼まれると会社に入るよりは自分のビジネスを持つようにとは言うが、最初に大手企業に入ってその後の人生を歩める友達を作っておくのは良いのではないかとしている。

またキャリアプランについていえば、大企業と中小企業の業績の良い時期というのは入れ替わっており、理想を言えばその波に乗るが良い。

アメリカで言えば1993年~1999年までは大企業が中小企業をアウトパフォームし、それ以降は中小企業が大企業をアウトパフォームしている。1980年を基点とすると10年債は16倍、30年債は25倍、S&Pは50倍、小型株は30倍だ。

また過去80年から見た場合、現在の相場は5年に渡る上げ相場で、1990年から1998年の上昇相場について2番目の上げだ。長い上げ相場のあとは悲惨なパフォーマンスになる(1929、1987、2000、2007)のでキャッシュやベトナム株などがいい。

**シンセンIBM工場の半数が退職

LenovoがIBMから買収した工場だが、労働者が反発しストライキを行っている。IBMは現規定で働き続けるか、退職金のどちらかを選ぶようにとしたが、労働者の半数は退職する道を択ぶようだ。米Cooper Tireが印Apolo Tyresへの身売りを断念したように、国境を越えた買収の難しさを示している。

**英独国債スプレッドに開き

英独の国債スプレッドは117bpと1998年来、米独は116bpと2006年来とその差が広がっている。背景にはインフレ率と成長率への見通しが違うことがある。EUは日本型の低金利低成長が予想されているのに対し、英米は金利の正常化へ向っている。この差はさらに拡大するのかもしれない。

**盗難パスポート

盗んだパスポートを使ったとされる人物は、クアラルンプールから北京、それからアムステルダムへのチケットを持っていた。このチケットはタイのパタヤの旅行代理店に頼まれていた。Mr Aliと呼ばれるイラン人が依頼したようだが、同じルートで最初に頼んだカタールやエティハド航空のチケットは失効し、再び依頼しなおしたという。

この人物達が怪しいとして調べられているが、その一方で東南アジアでは不法移民や麻薬の密輸などでパスポートの偽造や窃盗は日常的に多く起こっているようだ。

**大勢の旅行客の裏側

マレーシア航空の消失事件により、マレーシアやタイの偽造、窃盗パスポートに注目が集まっている。タイではこの18ヶ月で6万件のパスポートが紛失し、バンコクのカオサン通りではそれらが売られたり、公的文書の偽造などが行われている。クアラルンプールには海外でも有数のイラン人地区があり、ここで仲介人を通し偽造パスポートを入手する。