2014/05/28

サッカー ブラジルW杯新戦術(1) ブラジル ドイツ アルゼンチン オランダ スペイン


W杯が近いということで各国の戦術面のお勉強。

2000年代に入ってから戦術の洗練度は飛躍的に高まってるけど、それでもまだ工夫されるというのがなんとも面白いところ。

クラブチームでの最新戦術を手元の選手を考えながらどこまで取り入れてるのか、そのバランスなども監督の考え方が出るところか。

各国ごとに執筆者が違うのでばらつきはあるがまとめてみる。

ブラジル ネイマールを生かす戦術 サイド攻撃と中央の守備 球際の強さ ファウルによる休憩

CBがプレッシャーをかけられたらボランチのグスタボが最終ラインの中央に下がる。そしてCBは両サイドに開き、SBは高い位置を取る。

SBにボールが入ったらまず前にいるサイドハーフを見る。攻撃の基点はサイドに置き、中央を守備的にする。

ファウルの数が多いが、これも戦術。プレー中断によって休憩し、激しい球際のプレッシャーを行えるようにする。

左サイドのネイマールは攻撃の自由が与えられている。必然的に守備時にはスペースができるが、ここはダブルボランチがカバーする。

オスカルとネイマールのコンビ。3列目から飛び出すパウリーニョ、強力な両サイド。

ドイツ ゲーゲンプレッシング 振り子ボランチ 偽の9番

ドイツ代表の1人あたりのボール保持時間の推移は以下の通り。

~2005年 2.8~3.2秒
2008ユーロ 1.8秒
2010W杯 1.1秒

これらはパスコースを作るための選手のポジショニングスキルが高まったことを示す。

『ゲーゲンプレッシング』とはボールを失った瞬間にかけるプレッシング。これは敵陣に相手を押し込む攻撃的なチームだけが行える戦術。通常のプレッシングは組織が整った状態で待ち伏せる。

攻撃時にダブルボランチのうち1人が3列目と2列目を振り子のように行き来する。クロース、ケディラ、ラームといった戦術理解度の高い選手が要求される。

偽9番はボールを保持しているタイミングで中央に下がり数的有利を確保しパスを回す。そしてタイミングを見計らって、サイドの選手が1トップの位置に走りこむ。

ブラジルの芝が悪いコンディションなのが懸念材料。ただしスペインと違うのはフィジカルが強いこと。

スピードのロイス、神出鬼没なミュラー、抜群の決定力のクローゼ。これを操るのがエジル。右サイドバックのラームは影のゲームメーカとも呼べる存在。

アルゼンチン 3つのシステムの使い分け FWの選手層の厚さ DFラインの脆弱さ

2011年に8月に就任したサベーラの基本方針はメッシを活かすこと。W杯予選では16試合で35ゴールを記録した。

監督のサベーラは相手に応じて使用するシステムを変えるタイプ。攻撃的な4-3-3、バランス重視の4-4-2(4-2-3-1)、アウェー用の5-3-2(3-5-2)のパターンがある。

メッシ、アグエロ、イグアイン、ラベッシといった強力な攻撃陣を擁する。

DFの人材不足は否めない。特にSBは不安をかかえており、現状では高い位置を取ることは難しい。CBはガライとフェルナンデスに固定しコンビネーションを向上する方法を取った。

中盤はマスチェラーノが潰し役、ガゴが精度の高い前線へのパス、ディ・マリアが下がってきたメッシと並んでWトップ下の役目。

オランダ 両ウイング重視のシステマチックサッカー

システムは4-3-3。ファンペルシ、ロッベンと強力なFWがいる。またファン・ハール監督には伝家の宝刀の3-4-3もある。

三角形や高い位置でのウイングなど伝統的なものがあり、そういった選手が育ちやすい。

高い位置のウイングにより、相手のサイドバックの攻め上がりを牽制する。また強力であることから相手のDFを2人以上ひきつけ、味方をフリーにする。

デヨングがパスを散らし、スナイデル、ストロートマンが相手の背後をつくスルーパスを出すのが形。

グループのチリやスペインは同じスタイルのチームになる。

スペイン ボールポゼッション

ボールを保持している際は、シャビ・アロンソが1列前に出て、インサイドハーフとして攻撃に関与する。その際のシステムはブスケツ1人がアンカーとなる4-3-3。守備時にはシャビ・アロンソが下がってブスケツと横並びにな4-2-3-1になる。

バルセロナの0トップはメッシが前を向いてボールを受けるのが目的。スペイン代表のものはボールポゼッションが目的。

相手の心身ともに元気なうちはポゼッションで相手を疲れさせる。疲労から球際の寄せが甘くなったら、トーレスやペドロ、ナバスといったスピードの選手を投入する。今年のW杯は蒸し暑さとの戦いになるだけに有効。

純粋なウイングなしの場合は両SBがウイングの役目を担う。

**中国 米のコンサルタント会社を禁止

中国企業がマッキンゼーやボストンコンサルティングといった企業が、米国政府に代わってスパイ行為を働いているという理由により提携を禁止した。これは米司法省が先日5つの米国企業の情報が人民解放軍の将校によって盗まれたとしたものに対応したものである。中国では既にIT製品について新しいセキュリティスクリーニング体制が敷かれており、またWindows8もセキュリティに問題があるとして販売を禁止されている。

**e-sportsの隆盛

ESPNと称されるe-sportsが人気を集めている。ゲーム動画を配信する最大手のTwitchはYoutubeに10億ドルで買収される噂が立った。現在オンラインで他人のプレイ動画を見る人は述べで17億時間にのぼり、これは2012年の6億時間の3倍になっている。