2013/08/11

新・クラシックの扉32回 新日本フィル ベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲ブラームス交響曲第1番



最近交響曲が好きになってきて、少しずつ聴き始めています。今回は新日本フィルによるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とブラームスの交響曲第1番でした。

すみだトリニティホールでオーケストラを聞くのは初めてでしたが、音が大きな体積となって体にぶつかってくるので良い感じでした。

また金曜日の14時という時間帯でしたがホールは年配の方で一杯。ソリスト呼んで新日本フィルで4000円ならやっぱりお得ですよね。会場費も安いだろうから、お互いにとって良いと思います。


**ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲

1806年の作品。ベートーヴェンは35歳。「ベートーヴェンの生涯」を書いたロマン・ロマンが傑作の森と書いた時代の作品群の一つ。

他には交響曲5番「運命」、第6番「田園」、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、ピアノ・ソナタ23番「熱情」、オペラ「フィデリオ」など。

生存中は評判がさほどでもなく、現在のような人気を持つようになったのは、ヨーゼフ・ヨアヒムがレパートリーに入れられてからという説が有力なようです。

第1楽章:ニ長調、ソナタ形式。冒頭で木管楽器が第1主題を演奏。

第2楽章:ト長調、変奏曲形式。心安らかな主題。休みなく第3楽章へ。

第3楽章:ニ長調、ロンド形式。舞曲のような主要主題が繰り返される中、別の性格をもったいくつかの主題も。


ソリストはメニューイン青少年国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位の郷古廉。1993年生まれだから20歳くらいでしょうか。カデンツァは普段聞いているものとは違うものでした。

初めて聞くソリストでしたが、男性にしては珍しくなかなか力強い演奏で音程もとても綺麗。一音一音が良い音だと思いましたが凡ミスが多いのは気になるところ。

そこで落ちる?と思うところで何回か落ちたのでやはり目立ってしまいますね。あと後方の席だったからか若干オーケストラとの息もあっていたかどうか。入りが早かった所があったような気も。

まあこれらも若さでそのうち角が取れると思うので、今後も聞いてみたいソリストです。


**ブラームス 交響曲第1番

1876年の作品。ブラームスは43歳で初めての交響曲と書いたことに。ベートーヴェンへの敬愛が過ぎてなかなか書ききれなかったらしい。シューマンとその妻であり名ピアニストのクララ・シューマンとの関係が有名。

「高い山の上から深い谷の底から私はあなたに千回のあいさつをします」とクララに送った歌詞は第4楽章に発現しているらしい。

第1楽章:ハ短調、序奏付きのソナタ形式。ヴァイオリンによる第1主題。オーボエによる第2主題。

第2楽章:ホ長調、三部形式。穏やかな楽章。後半ではヴァイオリンのソロとオーボエ、ホルンのトリオが。

第3楽章:変イ長調、三部形式。クラリネットがのどかな主題を軸に、追い立てるような中間を経て平和が戻る。

第4楽章:序奏~ハ長調のソナタ形式による主題~コーダ。シリアスな序奏から、アルプスで聴いたメロディがホルンによって演奏され、やさしく心をつかむようなハ長調への主部へと続く。

主題がベートーヴェンの「歓喜の歌」に似ていることからベートーヴェンの第10番とも。フィナーレ近くになると熱狂してコーダ(終結部)へ。壮大なコラールが祝福されるように演奏される。


コンサートのあとすぐに、忘れないようにとitunesでベーム(1894~1981)のブラームス交響曲第1番も購入。ベームを聞いたことなかったですが、思ったよりも全然素直な演奏で非常に良かったです。1960年くらいって重い演奏が多いのかと思ってましたが、全部が全部そうではないみたいですね。知らない事だらけ。これから少しずつ知っていければと思います。


**フランス卵農家、EUの指示に抗議し10万個の卵を割る

2012年にEUは卵農家にめんどりの居住環境を改善することを求めたが、これにより農家は10万羽ごとに200万ユーロをコストを求められるようになった。また採算ラインに乗るのは100個あたり7ユーロだが、現在は4.5ユーロと価格も低迷している。

**ギリシャの中産階級と観光業

緊縮財政を行っているギリシャの様子が伝えられている。中産階級はこれまで伝統的に夏に旅行などを行っていたが、不動産税や年金の25%~30%のカットによりそういった余裕もなくなっている。

一方で、4つ星や5つ星のホテルはUK、ドイツ、ロシアといった所から観光客が押し寄せ観光客は1700万人と過去最高を記録しそうである。GDPも5%~5.2%の縮小という予想から4%の縮小という具合に上方修正されている。観光業はGDPの24%を占め、失業率は27%(2007年は7%前後)に達している。

**原油価格の現状

シェールガス革命の中にもかかわらず現在の原油は1バレルあたり107ドルと高い。この背景となっているが産油国の事情だ。南スーダン、シリアでは内戦、イラクは施設の改造、イランは米国による制裁、ナイジェリアは盗難という具合になっている。一方でサウジアラビアでは日産1000万バレルと過去最高を記録している。