2013年8月14日水曜日

危機の二十年


最初の十年の夢想的な願望から次の十年の容赦のない願望へ、すなわち現実をあまり考慮しなかったユートピアから、ユートピアのあらゆる要素を厳しく排除したリアリティへと急降下するところにその特徴があった

1939年と第二次世界大戦直前にかかれた本。著者のカーはケンブリッジ大学を卒業し外務省に勤務しその後1919年のパリの平和会議や国際連盟の仕事に携わったのちにウェールズ大学の国際政治学担当教授となる。

なかなか細かくまとめきれなかったので諦めて日高義樹風に。


・ユートピアニズムは理想主義的でエネルギーを持っている。しかし現実的でない。

・リアリズムは実践的できだが、目的と実行の元になるエネルギーを持たない。ユートピアニズムがうわべだけの耐え難いまがいものとなった場合、その仮面を剥ぐのが仕事だ。

・経済的に正しいことが道義的にも悪ではないという、ユートピアを内在した現実だったが、19世紀末を前にして消滅していた。

・国際道義的秩序は権力のヘゲモニーに基礎を置いていなければならない。しかしヘゲモニーを持たない国とってはそれ自体が一つの脅威であるので、譲り合いや自己犠牲の要素を含むべきだ。結果的にはその方が確固たる足場を獲得することになる。各国はみずからの永続的利益がそこにあると理解しているからこそ国際平和に貢献する。

・司法手続きは、国内政治、ましては国際政治における平和的改革の問題を解決するには向いていない。司法手続きは紛争当事国を対等なものとして扱うがゆえに、変革の要求全てに必要な権力の要素というものを認めることができないからだ。

・平和的改革は、正義についての共通感覚というユートピア的観念と、変転する力の均衡に対する機械的な適応というリアリスト的観念との妥協によって初めて達成される。

・国家を人間社会の究極の集団単位として扱ってはならない。歴史において永久不滅なものはないからだ。

・経済的利益を社会的目的に従属させることを率直に受け入れること、そして経済的利益は必ずしも道義的によいものとは限らないと認めることが、国内分野から国際分野へと広がっていかなければならない。


あとがきに「ユートピアン的なリアリズム」という言葉が紹介されていますが、カーを形容する言葉としては優れたものだと思います。どちらがかけても良くはないという、非常に大人な見解だと思います。

そしてその中でもどちらかと言われればユートピアを人間は達成できるという方に与しているのは、カーの人間らしさを垣間見ることができるのではないでしょうか。


**BlackBerryが売り出される

Blackberry10も失望した数字しか残せず、3年前410億ドルだった時価総額も現在では53億ドルになっている。これに対してLenovoが買収に興味を示しているが、セキュリティ上の問題により政府から待ったがかかる可能性もあるという。

**ユーロの低い税金が米国企業を引きつける

買収時の実効税率30%の米国から17%のアイルランドへ移った例が紹介されている。それらの企業は買収を機に本拠地を米国から海外に移すことで税負担を軽くしているようだ。

**最悪期を抜けるユーロ圏

ギリシア危機以来混乱が続いて来たユーロ圏だが第二四半期のGDPは良い数字になることが期待されている。景況感やセンチメントといった数字も去年から改善している。

**日経平均は347円高の13867円

法人税減税の報道を受けて。円も98円台に戻る。アップルはアイカーンが大量保有している事を明らかにしまた自社株買いを促したことで5.5%上昇し489ドルで引け。