2013年11月21日木曜日

勝つための確率思考(1) 失敗することが必要なのではなく、挑戦する事が必要で、その中で失敗は避けて通れないということ


運が絡むゲームで、全力を尽くしたにもかかわらず最終的に不運で負けるのは辛い。それはポーカーの辛いところだけど、でも楽なところでもある。結局、やるべきことをギリギリまでやり尽くしたという自信があれば、後は運を天に任せて終わるという結末は、自分でどうにもできないことが辛く、同時に自分でどうにもできないから楽。

そこにリスクとリターンが存在していることを知っていて、自分で管理しているかどうか。それはほとんどどう生きるかの同じ

試行し、収束を体感して結論出すだけの余裕は短い人生にはない。しかし収束しない人生というギャンブルをしているということを認識しているかが重要

ちきりんのところで紹介されていて、なかなか飛んでいて面白そうだったので読んでみた。

ポーカーの世界は試行回数が大きく取れることと、全事象が明らかなので事前に確率を計算できる点が特徴だろうか。

読んでみると対戦相手との心理の読みあいが一つ大きな要素である点が面白かった。特に人それぞれのおかれた状況下によって勝ちの定義が違うので、当然取るべき戦略が異なってくるとはなるほどと。

それからやはり環境面にも目が行く。東大の将棋部にいったら片上大輔6段がいたりとか、その周りにはバックギャモンの世界一がいたり、麻雀で食べてる連中がいたりと垂涎ものの環境がある。本人もその幸運をはっきり自覚しているのが素晴しい。暗算大会での挫折というか圧倒的な能力差を見せ付けられたという経験なども興味深い点だ。

期待値を上げられるならどんな努力でもするが、それでいても最後は配られるカード次第となる。期待値に生きるとはそういうこと。この努力と運の按配はゲームによって配分が異なり、それはそれで微妙に異なる独自の世界観を作っていくのかもしれない。

本書で一番大事な点でまた同意する点は、人生は試行回数が満足に取れない世界でいて、それでも何かを選択し行動していかねばならない点だろう。この認識が前提にあるからこそ様々な選択の難しさや背負っているもの、美しさが解るというのがあるのではないだろうか。

読んでみるととてもドライなように思えるかもしれないが、それでいてもやっぱり悔しい部分というのが出ている部分があるので、そこを是非読んでみて欲しい。頭でどう処理するかは解っていて普段はそれに従って膨大な数を経験をしているけど、中にはそういはいっても悔しい事象がある。こういった最後の最後に出てくる感情を自分は好む。


・この本で述べていることはのほとんどは、考えるべきことはひたらすら考え、考えても仕方のないことは放っておこうということに収束する。

・人生で起こるあらゆることは試行回数が少なすぎるために予想することはほとんど不可能。将来何が起きるかなんて現時点では解らないし、将来の自分を、今の自分が頑張って決めようとする必要もない。

・期待値に忠実にプレイすると2つの結論に辿り付く。期待値が上がるなら、限界までひたらすら真剣に努力をする。その裏返しとして、考えてもどうしようもないこと、悩んでも期待値が上がらず、良い結果に結びつかないことは考えないこと。

・他人の価値判断は気にしない。しかし意見やアドバイスは、新たな価値観、貴重な情報になる場合があるので聞く。聞いて考えた結果、自分に必要ないと判断したら忘れてしまってもいい。最初から一切聞く耳を持たずにいると、決して自分だけでは思いつかない発想などを手にするチャンスをみすみす逃してしまう。大切なのは、その情報を分析して自分で考えること。

・同じミスをしたからといって、必要以上に自分を責めたり他人を責めたりしない。ミスはある一定の頻度で訪れる。問題なのはその頻度が高いのか低いのか。ミスがないことを合格点、あるいはミスがないことを前提にするのはポーカーに限らずどんな分野でも間違っている。

・ある分野を極めた方が結論として発するメッセージは、分野を超えた普遍的価値を確実に帯びている。それを受容することで、自分でもびっくりするくらい考えが整理されたり、気持ちが響きあったりもする。本書を書いたのも自分も普遍的なにかを発信しようとしたから。

・好きな気持ちをなくすことを大きなリスクと捉えている。

・膨大なハンド(ゲーム)をこなした結果としてみえてくる期待値にどれだけ忠実に打てているかどうかが、ポーカープレイヤーの実力を分ける重要な要素。

・自発的に考えないと生活の中で期待値に親しむ機会はあまりない。

・少し複雑になったり、数が大きくなると、確率や期待値の概念を知らない人には、偶然としか思えないような事象に見えてしまう。

・人生においては簡単に試行回数を増やせないという側面がある。

・自分は1日単位で全財産の2%程度しか負けることがないレートでいまは打っている。

・実力そのものが他のプレイヤーに抜かされないかぎり、絶対といっていいほど破産しない自信がある。

・どのくらいのリスクをを負って、何を取りにいくのか、を明確にすること。

・独立事象を理解していれば、どんな状況にあろうと、確率的な、統計的な見方を保つことができる。それは往々に冷静さ、客観性の維持につながる。

・統計的に、確率的に自分の結果を検証する作業を怠らない。

・その時点で起きている事象に対し、自分の幸運・不運を考えても仕方ない。考えて意味のないことは、一切考えるべきではない。

**なぜ将来は不振に見えるのか

サマーズが将来は慢性的な需要不足と低成長率に陥るだろうと楽観派に冷水を浴びせた。いわゆる長期的停滞である。彼を信じる要素は3つある。危機後の回復速度は金融危機前の速度を下回っていること、レバレッジ特に金融と住宅のものが急速に上昇していること、大胆な金融政策にも関わらずトレンドを上回る成長やインフレがないこと、長期金利が極めて低いことなどである。過剰な現金は現在の需要を制限するだけではなく、低い投資につながりそして低成長になる。

**Model S、リコール観測

過去5週間で3つのバッテリーが火を吹いたことについて、米当局が調査を行うとし、これまでに販売した13108台のModel Sのリコールが浮上した。Tesla株は今年4倍になっているが、10/1に初めてエンジンが燃えて以来37%下落している。Musk社長はリコールの心配はないが、通常の車に比べて4倍から4.5倍の火を可能性があと述べ、保障期間を延長した。

**アイルランド、成長軌道に乗るかのテスト

EUでは3年前、周辺国が財政危機に陥った。しかしアイルランドは来月でその救済から脱出する。強気弱気が交錯する中、Moody'sは格付けをBa1としネガティブから安定へと変更した。アイルランド国債は3.1%と過去最低水準で推移している。2014年の60億ユーロ~100億ユーロの起債がひとつのテストとなる。