文学史系の本に良く引用されていていたので読んでみたが、なるほどとてもエネルギーに満ちた作品だった。特に下巻に入ってからのボヴァリー夫人の迷走ぶりは、とても見ていられるようなものではないが、それだけにとても引きが強い。
話としては、自分にとっての幸福を求めて駆けずり回るものの、手に入れた時が絶頂でその後、粗が目立ってきて次の幸福を探しに行くというもの。
物足りなさ、平凡さといったものをとことん嫌うボヴァリー夫人だが、結局それから逃れることはできない。ボタンの掛け違いということだろうか。
何かを達成してしまうと、出てくるのは次の欲望か、あるいは空虚感だろうか。とすれば決して達しないが近づくことができる目標を設定すれば良かったのかなと考えてしまった。ボヴァリー夫人もその過程においてはとても幸せそうに見える。
また脇を固める人物達もボヴァリー夫人に劣らず卑俗的に描かれており、大衆の負の面を存分に見せつけてくれる。
次は紹介されていた『ブヴァールとペキュシェ』を読んでみたいが、遺作で未完でさらに絶版の様子。隠遁生活する二人が、色々な事に挑戦しては失敗するというお話はちょっと読んでみたいが、まずは『感情教育』が先になるのだろうか。
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