投資ブログで有名な人が書いた本。実際の巧拙は知らないが、長年生き残り培ってきたものから有効なものを書いたとある通り、実用性は高いように思える。
なにかイベントがある度に目に触れさせ、何に注目したら良いのかを思い出すのに良い本だ。
①営業キャッシュフローの良い会社を買う
②投資スタイルは使い分ける
③マクロ経済動向を知っていた方が良い
営業キャッシュフローの良い会社
営業キャッシュフローは毎回増え、純利益よりも大きいこと。営業キャッシュフローマージン、営業キャッシュフロー/売上高、は15%以上。営業キャッシュフローは儲けの構造を示す。
株式公開の時点ではどの会社が生き残るかは投資銀行にも解らない。決算予想を毎回上回る企業が良い。配当利回りが高い会社は成長が鈍化した企業。
投資スタイル
バリュー投資は『証券分析』が基本でバフェットも基本的にこれに従う。彼の場合はワイド・モード、参入障壁が高い企業を好む。特徴は以下。
・事業規模が大きい
・市場占有率が圧倒的
・構造的競争優位性
・ブランド
・ネットワーク効果
・ユーザーにとり乗り換えコストが大きすぎる
バリュー投資とグロース投資はどちらかが有利になると数年続くが、これは独立系のインベストメント・アドバイザーがどんどん乗り換えるため。
グローバルマクロ戦略はマクロ経済のの中の不均衡を探す。ソロスは、ゲームのルールが変わる瞬間に賭けると称している。上手な人の根拠を聞くことは大事。
PERは期待の高さ。比較する際は同業種で。
ウィリアム・オニールの成長株10のルールは、
・上昇中の銘柄
・最高値付近の銘柄
・買い増しは利益が乗ってから
・ナンピンしない
・一桁株は避ける
・買ってすぐ損になったら、早めに処分する
・利益成長の高い銘柄
・出来高を伴いながら上がっている銘柄
・PBR、配当利回り、PERは無視
・同業者の中で、利益が一番上がっている銘柄
また有名なCAN SLIMは
C 当期利益→EPSは高いほうがいい
A 通年利益→年間EPSは急成長している
N 新製品・新サービスが利益成長の原動力
S 需給関係
L 先導株。主導セクターの1番手、2番手
I 機関投資家好み
M 相場の地合
その他
短期投資ではすぐ利益が乗らなければなにかが間違っている。
相場が良い時、投資家は不死身の感に囚われがち。今回の相場は違うという言葉には要注意。新しい投信の募集は、相場が天井をつける頃に限って活発。
人口動態は大切。これからは老年者の取り崩しが始まるのでしつこい売りが予想される。
入るときに苦労したポジションは出るときにも苦労するので、流動性や執行スピードには注意を。
商品先物の期先が高いのは保管コスト込みだから。それが逆になった場合はなにか起きている。また投機家がいなければ、ヘッジコストは消費者に転嫁される。
トレード日誌をつけること。
新興国をチェックする際は、通貨の健全性を常にチェックする。輸出額がピークから5%下落したら注意。経常収支が赤字で、通常の幅から逸脱したらこれも注意。外貨準備が減少しはじめると赤信号。世界のリスク許容度が下がる時は内容が良くても売られる。
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