2014年5月30日金曜日

サッカー ブラジルW杯新戦術(2) イタリア ベルギー イングランド フランス スイス


イタリア ピルロのチーム

カテナチオではなく、ピルロを中心としたポゼッションサッカー。ピルロと2人のインサイドハーフという組み合わせは変化しない。

ピルにはマンマークが付くことが多い。その場合はピルロがトップ下やサイドに移動し、他の選手が試合が組み立てる。

最終ラインからの組立は、SBがライン際まで開き中盤まで上がる。CBも両サイドに開いて、その間にピルロが入り3人でボールを動かしながら前を向き中盤にボールを展開する。

対戦相手はピルロとボヌッチをタイトにマークするか3人全員にプレッシャーをかけてくる。その場合はGKに戻して相手の薄いゾーンにフィードするか、デ・ロッシがピルロとポジションを入れ替えて低い位置に下がり、マークをずらす方法が取られる。

中盤にボールが入るとピルロを含めた4人が柔軟にポジションを入れかえつつ、SB、下がってきたFW(バロテッリは特に下がってボールに触ることを好む)が絡む形で数的優位を活かす。

ピルロは前線から戻しのパスに合わせて敵が最終ラインをあげたその背後にダイレクトでパスを送る『タッチダウンパス』が得意。FWはあえてオフサイドになり、2列目からMFが飛び出す。これはイタリアの必殺技になっている。

守→功の切替時には前線へのダイレクトな展開も常に考えている。ボールを失った際は、時間を稼ぐようなプレッシングの仕方をする。

バロテッリは攻撃については高い才能があるが、守備への貢献度が低く、それが守備戦術を限定する要因になっている。

ベルギー 高いフィジカル能力

欧州予選を8勝2分という成績で突破した。しかしシュート数125本に対して18得点であり、他国に比べると決定率が低いことが見て取れる。

システムは基本的には4-2-3-1だが、攻撃時はウイングがワイドな位置をとり、ダブルボランチの1人が前に出ることにより4-3-3のような形なる。

攻撃の主体はダイナミックなサイドアタック。中盤から手数をかけずシンプルに両ワイドに展開し、ウイングが仕掛け、時にSBの攻撃参加から点を生み出す。

1発でしとめるよりは2列目以降が絡む事が多い。したがって1トップのベンテケやルカクはオトリ役になりがち。身長が高い選手が多く、セットプレーは大きな武器。

守備はフィジカルコンタクトが強い。ファール数も125とドイツの7倍にも相当するが、高い位置でのファールであるのが特徴で、イエローカードは全体で5番目に少ない。つまりファウルも悪質ではないことが解る。失点はスペイン次いで4失点しかしていない。

イングランド 戦術的な遅滞

プレミアリーグを擁するが外国人選手や監督が幅を利かせており、自国の選手が育たない状況にある。戦術も同様に停滞している。監督となったホジソンは経験はあるが、旧世代に属する。

守備は2ラインを敷いてバランスを取る方法だが、MFとDFの間に侵入される問題が依然として残っている。ビルドアップやバイタルエリアの使い方にも問題が残る。

しかしホジソン直前で方針を転換し、サウサンプトンのボールが奪われたらダブルチームでプレッシングをかける戦術を導入しようとしている。そしてサウサンプトンにはイングランド人プレイヤーが多くいる。

アンカー役が安定すれば、ジェラードやランパード、キャリックといった質の高い中盤が攻撃に参画できる。そうすればルーニーが最も恩恵を受け取る。

フランス リベリーのチーム

システムは4-2-3-1と4-3-3の2種類。4-2-3-1はトップ下のナスリが起点となりポゼッションも高まるが、ゴールに向うスピードが落ちる。4-3-3はアンカーにキャバイエを配置し守備の安定を図る。

攻撃はなにはともあれリベリー。リベリーは対戦相手国も複数でマークしてくるので、SBのエブラとFWのベンゼマが左に流れてフォローする。

CFWがベンゼマの場合は左サイドに流れることが多いため、ゴール前にウイングや2列目が飛び込む。ジルーの場合は中央から動かないタイプなので、追い越していく動きになる。

スイス 育成の成果

率いるのはドイツきっての名称ヒッツフェルト。スイスの育成プロジェクトの成果がでてきるチームで、編成もコソボやトルコなどにルーツを持つ選手が多い。

コンセプトは3つ。『ポゼッションによる支配』『前線からハイプレス』『耐える時間とテンポを上げる時間の使い分け』

ハイプレスは相手によって違うかけ方をするが今大会でも最も献身的にプレスをするチームになると予想される。しかしトップレベルで90分のプレスは難しいので、休むときには休むようにする。この調整を行うのがボランチのベイラミとインラー。

**テクノロジーと広告

ロケットサイエンティストがデジタル広告業界に進出している。1/3の広告会社はデジタル広告の効果を実感しているが、2/3は計測方法さえ解らないとしている。デジタルメディアは今年15%の成長を見せ、1380億ドルになり、広告全体の1/4の規模になる。しかし米国単体でも詐欺的なトラフィックは100億ドルにも上るという。最近合併したPublicisとOmnicomはこういった技術への投資が将来を約束するだろうとしている。

**経済学カリキュラム変更を求める学生

2008年にリーマンショックが起きたが大学での経済学に変化は無かった。新古典派経済学は利益を中心テーマに置く一方で、不平等や持続性などについては教えない。ジョージソロスは、世界は変わった、経済はもっと変わった、しかしカリキュラムは変わっていない、と喝破した。こういった状況に生徒はフラストレーションを溜め、各国の生徒はカリキュラムの変更を求めて共同して行動している。

**SECの改革

コンピュータによるトレードが増えたことによりSECもテクノロジーに追いつかなくてはならなくなった。2009年のFalsh crashの解析には6ヶ月かかった。そこで定量分析者やソフトウェア技術者を雇うことになった。結果Neatの名前で知られるツールは、各ヘッジファンドや銀行などの取引を定期的に解析し、フロントランニングやインサイダー取引を見つけることができるようになっている。